2019年12月10日

このたび、日本サーモンファーム株式会社今別海面養殖場では日本で初めてASCサケ基準の認証を12月10日に取得しました。ASCとは、環境に負担をかけず地域社会に配慮して操業している養殖業に対する国際的な認証制度です。

2015年、深浦町からスタートしたサーモン養殖は、関係機関の御協力・ご指導のもと試験養殖からはじまりました。
2018年には新深浦町漁協および深浦漁協が、2019年には竜飛今別漁協および三厩漁協が、それぞれ区画漁業権を取得したことをうけ、本格操業を開始しています。
近年のサーモン人気による需要増加はあるものの、水産業界では、天然資源の減少や高水温化、水揚げ金額の減少等、厳しい状況に置かれています。世界に目を向けると、人口増加による食料問題、国内においては、逆に人口減少と高齢化社会をむかえ、特に青森県では、職がないことにより働き盛りの人々が県外に流出しているなど、様々な課題に直面しております。
青森県における大規模サーモン養殖産業を実現することで、地元漁協の経営基盤の底上げはもちろん、養殖・加工・流通・販売面での雇用拡大、そして付随産業への波及効果がなされることで、環境に負荷をかけることなく、地域経済の活性化、他地域への応用を目指したいと考えております。

水産養殖管理協議会(ASC)について

【以下文章は、ASCのサイト(https://www.asc-aqua.org/ja/)から一部抜粋しております。】

水産養殖管理協議会(ASC)とは

水産養殖管理協議会(ASC)は、WWF(世界自然保護基金)とIDH (オランダの持続可能な貿易を推進する団体)の支援のもと、2010年に設立された、独立した国際的な非営利団体です。
ASCの責任ある養殖水産物のための認証とラベリングの制度が世界をリードするものになることを目指しています。ASCの主たる役割は、WWFが主宰する円卓会議「アクアカルチャー・ダイアログ(水産養殖管理検討会)」により策定された、責任ある養殖に関する世界基準を管理することです。 ASCは、養殖業者、加工業者、小売業者や食品サービス業者、科学者、環境NGOおよび消費者と協力して、次のような取り組みを行っています。

  • ASC養殖認証制度と水産物認証ラベルを通じて、責任ある養殖を認定し、その実施を支えること。
  • 水産物の購入時に環境的・社会的にベストな選択をするよう奨励すること。
  • 水産物市場の持続可能性に向けての変革に寄与すること。